2013年6月14日(金)
円相場 中小企業悲鳴
「悪影響」が「良い影響」の倍近く
東京中小企業家同友会調査
東京中小企業家同友会は13日、中小企業への円安の影響についての緊急実態調査の結果を発表しました。急激な円安の進行により、内需型の中小企業を中心に、材料費、燃料費が増加して経営を大きく圧迫している、と指摘しています。
円安(円高の是正)について「悪い影響がある」と答えた企業は31・3%。「良い影響がある」(17・7%)の2倍近くになりました。アベノミクス(安倍晋三政権の経済政策)が中小企業に与える影響についても、1割の企業が「円安とそれによるコスト(原材料)アップによる悪影響」があると答えています。
円安の「悪い影響」として、「海外材料の価格、国内材料(化成品)の価格共(とも)に値上がりするため原価が上がり、すぐには売価に転嫁できない」「現在のような急激な円高是正は、子会社への発注を行っている(輸入)企業にとって大きな負担であり、対策を打つ時間も取れない状況になっている」との声を紹介しています。
一方で、一部輸出企業の業績回復が報道され、大企業との関連が強い中小企業で円安への期待感が強まっていることが見て取れるものの、こうした輸出関連の中小企業でも資材の値上がりに苦慮している、としています。
調査は、同会会員を対象に4月から5月にかけて実施し、252社が回答しました。