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2013年6月13日(木)

きょうの潮流

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 太平洋側に接近した季節外れの台風のおかげで空梅雨の大地が潤いました。しかし日本海側や西日本には暖かい空気が流れこみ、真夏並みの気温に。熱中症の注意が呼びかけられています▼最近、珍しい画像をテレビで見ました。ブラジルのアマゾン川で高波が川上に逆流し、そこでサーフィンに興じているのです。新月と満月の大潮によって起きる「ポロロッカ(大きな騒音)」という自然現象です▼月が太陽と一列に並んで両方の引力が地球に加わるこの時期、生命の活動も活発になります。魚やカニの集団産卵やサンゴの産卵をはじめ、月の満ち欠けに導かれる命の神秘。地球が微妙なバランスの上に成り立っていることがわかります▼ところが近年、バランスが崩れはじめています。毎年のように襲う異常気象もそのひとつ。今年もシベリア地方の夏の雪や欧州の壊滅的な洪水、アジアの寒波やブラジルの干ばつなど、変動は世界規模です。日本でも四季の狂いを肌で感じている人は多い▼背景に、地球温暖化の影響を指摘する専門家は少なくありません。人間の活動によって排出される二酸化炭素や、森林破壊で地球の平均気温は上がる一方。氷が解けて海面は上昇し、沈没の危機に直面している島もあります▼その要因になっている大量生産、大量消費の世の中。問題は、人類がそれを見直す社会や仕組みをまだつくれていないことでしょう。「奇跡の星」の絶妙なバランスを保っていく道は―。つよまる風雨のなか、思いはめぐります。


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