2013年6月9日(日)
国民監視の危険告発
情報保全隊訴訟勝利へ集会
仙台
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自衛隊情報保全隊による国民監視活動の差し止めを求めて、東北地方の市民らが仙台高裁に控訴している裁判の勝利をめざす集会・講演会が8日、仙台市内で開かれ80人が参加しました。主催は同訴訟原告団・弁護団と同訴訟を支援するみやぎの会。
冒頭、後藤東陽原告団長が「戦前のような監視社会の再来の危険が迫っている。それだけにこの裁判で勝利することが大きな意義を持ちます」とあいさつ。宮腰英洋弁護士が、5月13日の口頭弁論で行われた元陸上自衛隊情報保全隊長の鈴木健氏にたいする証人尋問の内容と意義について報告しました。
フリージャーナリストの青木理さんが「国家が国民を監視するとき」と題して講演。「(情報保全隊を追い詰めた)みなさんの取り組みに敬意を表します」と切り出した青木さんは、警察取材の経験をふまえて、「警視庁の『花形部署』である刑事部捜査1課が300人規模だった当時、公安部の中枢である総務課は700人といわれるほど、偏重されていた」など、警備公安警察の実態を紹介しました。
警察組織の生活安全部門などでも、最近、「規制や監視を中心とする公安的手法が広がっている」と指摘。「自衛隊の情報保全隊も同様だが、国民を監視する組織は、(批判せずに)そのままにしておくと肥大化する」と警告しました。