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2013年6月9日(日)

世界経済フォーラム東アジア会議

比財務相 TPPは経済統合阻む

「ASEANは難題に直面」

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 【ネピドー=面川誠】フィリピンのプリシマ財務相は、5日から7日までミャンマーの首都ネピドーで開かれた世界経済フォーラム東アジア会議で、環太平洋連携協定(TPP)が東南アジア諸国連合(ASEAN)の経済統合を阻害すると懸念を表明しました。

 プリシマ氏は6日、「TPPはASEANにとって難題になっている。(ASEAN加盟国のうち)4カ国が交渉に参加しており、これは米国との間で裏口の市場になりかねない」と述べました。

 ASEAN10カ国のうち、ブルネイ、シンガポール、マレーシア、ベトナムがTPPの交渉に参加しています。

 同氏は「(ASEAN)各国それぞれの市場は狭い。われわれはASEAN経済を創設しなければならない」と強調。「われわれが相互に補完し合うのではなく、競争を始めれば、難題に直面する。われわれは(地域の)中心的役割を果たすという視点を失ってはならない」と呼びかけました。


単一通貨導入反対が相次ぐ

タイ副首相「不可能」

 【ネピドー=面川誠】7日まで当地で開かれた世界経済フォーラム東アジア会議で、各国閣僚や企業経営者から、東南アジア諸国連合(ASEAN)経済統合で単一通貨を導入すべきではないとの発言が相次ぎました。

 タイのキティラット副首相兼財務相は、外国為替が投機の対象になっている現状を念頭に、「ASEAN諸国は1997年の通貨危機で被害を受けた。われわれは為替相場による利益というものを目撃した。これは資本主義体制の重要な実態だ」と指摘。ASEANが単一通貨を導入することは「不可能だ」と言明しました。

 企業経営者からも「世界が一つの通貨を使わない限り、単一通貨は危険を伴う」「経済成長は単一通貨によってもたらされるのではない」といった声が相次ぎました。

 2015年の共同体創設を目指すASEAN内では、ユーロを参考に共通通貨の導入が検討された時期もありましたが、欧州通貨危機後は否定的な意見が大勢を占めています。


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