2013年6月8日(土)
“靖国派”日本会議 都議選41人立候補
自民・民主・維新・みんな公認
東京都議選(14日告示、23日投票)に、“靖国派”とよばれる改憲・右翼団体「日本会議」の地方議員版、地方議員連盟の正会員計41人が立候補することが、本紙の調べでわかりました。自民党、民主党、日本維新の会、みんなの党の4党から公認を受けています。
超タカ派の日本会議の都議候補は現職29人、元職4人、新人8人。一番多いのは自民党の36人(現職28人)。民主党は現職1人、維新の会は2012年12月の総選挙に立候補し落選した野田数(元自民党)、吉田康一郎(元民主党)の元職2人。みんなの党は中央区議と町田市議の新人2人です。
4月26日に開かれた地方議員連盟の総会は「憲法改正」のスローガンをかかげ、3000人の地方議員組織をめざす方針を確認しました。同議員連盟に加入していた自民党元都議は、「毎月500円の会費を支払っていた。議員連盟が一番力を入れていたのは、8月15日の靖国神社への参拝だった」といいます。
公明党は4年前の都議選で、日本会議の自民党候補の一部を推薦しています。
日本会議地方議員連盟に所属する野田数氏ら維新の会議員3人(当時)は12年10月の都議会本会議で、現行憲法を無効とし、戦前の「大日本帝国憲法」の復活を求める時代錯誤の請願に賛成し、批判を浴びました。
野田氏は自民党都議だった10年12月の都議会本会議でも、明治天皇が首相らに与えた「教育勅語」について「日本人のしんとなる価値が存在している」と賛美。民主党政権の日韓併合100年や過去の政権の謝罪談話は大間違いだと非難しました。
中屋文孝都議(自民)は10年11月の都議会総務委員会で、都議会自民党を代表して、「慰安婦問題に関して謝罪及び個人補償をしないよう求める意見書提出を求める陳情」の採択を主張。旧日本軍「慰安婦」問題について、「日本政府が韓国政府及び韓国国民に対する謝罪や個人補償を行うことに反対」と主張しました。
日本会議は1997年に設立され、日本が戦前に行った侵略戦争を“正義の戦争”とし、「アジア解放」の戦争だったと賛美する“靖国派”のさまざまな団体の総元締めです。石原慎太郎・日本維新の会共同代表(前東京都知事)らが代表委員に名を連ねています。
日本会議地方議員連盟 2005年に設立し、都道府県、市区町村の議員で構成。設立趣旨は「地方議会から(天皇を国民統合の中心と仰ぐ)日本の国柄(国体)に基づいた新憲法、新教育基本法の制定」をめざしています。