2013年6月4日(火)
オスプレイ大阪受け入れ意向
松井知事は撤回を
労組・団体が緊急要請
日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)と松井一郎幹事長(大阪府知事)が米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)に配備されている垂直離着陸機MV22オスプレイの飛行訓練の一部受け入れを大阪の八尾空港で検討していることについて批判が上がっています。訓練の受け入れはオスプレイの沖縄配備を前提にしており、オスプレイの配備撤回を求める沖縄県民の総意にも反するものです。
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安保破棄大阪実行委員会や大阪労連、新日本婦人の会府本部、大阪平和委員会などは3日、松井知事あてに発言の撤回を求め、緊急に要請しました。
松井氏は、橋下徹大阪市長らと6日に上京し菅義偉官房長官と会い、受け入れを表明するといわれています。
大阪安保の植田保二事務局長は、知事発言の経緯を明らかにせよと要求するとともに、人口が密集する八尾市周辺での飛行の危険性や、八尾飛行場の面積が普天間基地の7分の1しかないなど、安全上の問題が多くあると批判しました。
八尾市長が反対
大阪府八尾市の田中誠太市長は3日、「市との調整、市民への事前説明がない中で誠に遺憾。反対の立場で対応していきたい」との見解を公表しました。市内にある八尾空港は、受け入れ先の一つとして想定されています。
田中市長は「市では、セスナ機の市街地での墜落事故などが近年発生しており、市民の不安感はぬぐえない状況で、市街地内にある八尾空港が選択されることは受け入れられない」と強調しました。
八尾市民驚き怒り
八尾平和委員会の奥村正憲事務局長も「寝耳に水。知事から市民への相談はひとこともない。ものすごく危険だ」と抗議しました。
党八尾市議団は同日、松井知事の受け入れ表明の撤回を求めるよう田中誠太市長に申し入れました。
八尾市では驚きと怒りが広がっています。
年金生活の男性(67)は「沖縄の人たちも基地被害の拡散は望んでいない。松井知事の発言は断固反対」と怒ります。
派遣社員の男性(48)は「『風俗業の活用』との橋下妄言への沖縄県民の怒りを鎮めるためじゃないか。沖縄の全自治体が配備と訓練に反対している訓練を八尾に持ってくること自体がおかしい」と話しました。
沖縄県民の総意無視
共産党大阪府委柳書記長が談話
大阪府の松井一郎知事(日本維新の会幹事長)が、沖縄県の米軍輸送機オスプレイの訓練の一部を府内で受け入れる意向を固めたとされる問題で、日本共産党大阪府委員会の柳利昭書記長は3日、談話を発表しました。
談話は、松井知事の訓練受け入れ表明は、世界一危険な飛行機であるオスプレイの配備に反対するどころか、平和を願う国民・府民に敵対し、米軍基地を大阪に広げようとするものであり、断じて許されないと指摘。
オスプレイの訓練受け入れは、「オスプレイの配備撤回」「米軍普天間基地を閉鎖・撤去、県内移設の断念」という沖縄県民の総意を無視するものであり、厳しく抗議し、撤回を求めています。
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