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2013年6月1日(土)

生活保護法の根幹を前近代的に改悪

衆院厚労委 参考人が批判

高橋氏が質問

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 衆院厚生労働委員会は31日、生活保護法改悪法案について参考人質疑を行いました。

 朝日訴訟の会理事の朝日健二さんは「申請を抑制し、生存権を否定し、生活保護法の根幹を前近代的に改悪するもので断じて認められない」と強調。就労指導強化による生活保護からの追い出しとあわせて、「垣根を高くして寄せつけず、かろうじて寄っても門戸が非常に狭められる」と指摘しました。

 生活保護水準は憲法25条の生存権保障に反するとした東京地裁判決を受けて引き上げられたことにふれ、生活保護基準の切り下げを批判するとともに、最賃など国民全体の生活水準を引き下げるとのべました。

 自立生活サポートセンターもやいの稲葉剛理事長は、20年間で3000人の生活保護申請に同行した経験を交え、窓口で申請を受け付けない「水際作戦」が後を絶たないことを告発。「扶養義務が強化されると、家族の所得や資産が丸裸にされてしまうと考え、確実に申請の抑制につながる」と指摘しました。「遺児と母親の全国大会」の緑川冬樹実行委員長は、「子どもの将来が生まれ出た環境に左右されない国に」とのべ、貧困率削減の明確化を求めました。

 質問で日本共産党の高橋ちづ子議員は(提出を)義務化しながら「運用は変わらない」では矛盾しているし、機械的しめつけが強まると主張。稲葉氏は「ますます違法な水際作戦が広がり被害が出る」と答えました。

 生活困窮者自立支援法について高橋氏は、保護からの追い出しと水際作戦につながると指摘。稲葉氏は「何でもいいから仕事を探して生活保護から出すことは精神疾患を発症することになりかねない」とのべました。

 また「憲法25条がゆらいでいる」とのべた高橋氏に、朝日氏は「朝日訴訟の東京地裁判決文で小中信幸裁判官は『人間に値する生存』を保障することが判決のポイントだとのべていた。この点を大事に審議していただきたい」と訴えました。


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