2013年5月29日(水)
電力民主化こそ必要
塩川氏 原発輸出・再稼働批判
衆院本会議
|
電力会社から送配電部門を切り離す「発送電分離」や電気料金の自由化など「電力システム改革」に向けた電気事業法改定案が28日、衆院本会議で審議入りしました。
日本共産党から塩川鉄也議員が質疑に立ち、福島第1原発事故からの教訓を踏まえ、(1)事故原因の究明もないまま原発輸出を進めている問題(2)東京電力改革との関係(3)再生可能エネルギーの爆発的普及―の三つの角度からただし、「求められているのは電力独占への民主的規制と国民的監視を強める『電力民主化』だ。いまこそ原発ゼロへ向かう電力改革を強く求める」と主張しました。
このなかで塩川氏は原発事故について、原子炉メーカーなど原発利益共同体の責任を問うべきで、「原発再稼働は論外だ」と強調。「原発輸出でさらなる市場獲得を目指すのは、事故の被害者の願いに対する背信行為で、人類の未来に対する挑戦だ」と指摘しました。
これに対し茂木敏充経産相は「(原子力規制委員会から)安全と認められたら再稼働を進める」と、新たな「安全神話」に立って原発を推進する考えを表明。原発輸出についても「世界の原子力安全の向上や核不拡散に貢献するのはわが国の責務だ」と強弁しました。
塩川氏はまた、電気代値上げや再稼働で原資をまかなう原子力損害賠償支援機構法を見直して東電を公的管理下におき、利害関係者に責任と負担を求める「東電改革」を要求。さらに、原発のような「大規模集中型」電源から再生可能エネルギーによる「小規模分散・地域経済循環型」の電力システムへの転換を提起しました。