2013年5月24日(金)
待機児“ゼロ”の横浜
園庭面積緩和6割
保育士給与200万円足らず
保育所の待機児童が「ゼロ」となったと発表した横浜市。その保育の実態や“質”について、23日の横浜市議会で取り上げられました。日本共産党の古谷靖彦市議が一般質問で、林文子市長をただしました。
市議会で古谷氏
古谷市議は、園庭のない駅の高架下やビルに多くの保育所が開設されており、「保育の質の面を犠牲にしてきたのではないか」と批判。林市政のもとで新設された保育所144カ所のうち、利益を出して株主に配当することが目的の株式会社が設立した所が6割近くを占め、株式会社運営の保育所の6割近くが園庭の面積緩和の要件をうけている実態を示して迫りました。
また、株式会社運営の保育所の決算資料を調べると、保育士の給与は平均して年200万円足らずと低く抑えられていると告発し、「至急、市の認可保育所で働く保育士の給与や待遇の実態調査をすることが必要だ」と求めました。
林市長は、株式会社運営の保育所について、「内装整備助成の仕組みを使い、駅の近郊に立地することが多いことから園庭の面積緩和の適用は結果的に多くなっている」としか答えられませんでした。
一方、保育士の待遇など実態調査については、「2013年度に実施する経営実態調査のなかで、人件費について調査することを考えている」と答弁しました。