2013年5月24日(金)
研究者が「96条の会」
改憲反対 立場超え結集
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憲法や政治などの有力研究者が23日、自民党、日本維新の会、みんなの党などが主張する96条改憲への反対を呼びかける「96条の会」の発足を発表しました。発起人には「九条の会」呼びかけ人の奥平康弘氏や憲法学者の樋口陽一氏ら39氏が名を連ねています。
多数のメディア関係者が詰めかける中、代表に就任した樋口氏は、「なぜ96条の会を立ち上げるのか」として、学問的には憲法改正権を使って改正規定を変えることは「法論理的に問題があるとされてきた」と強調。「ゲームの当事者がゲームをやりやすくするためにルールを変えることに違和感があるのと同じ」と解説しました。
慶応大学の小林節教授は、「今回は憲法破壊だ」とし、「(安倍首相は)憲法を国民の手に取り戻すというが、憲法に拘束される権力者が『国民』を利用して憲法を取り上げようとするもの。この国の民主主義はかなり危ない曲がり角にある」と批判しました。
上智大学の中野晃一教授(比較政治学)は、「(96条の)3分の2規定は料理にたとえれば国民が国会に対してちゃんと料理して国民に出せというもの。料理人の腕が落ちて、いいものを出せないときに、いいかげんなものを出せるようにするのは保守の劣化だ」と述べました。