2013年5月20日(月)
「日韓仲良くしよう」
ヘイトスピーチに抗しデモ
東京・新大久保
“韓流”スターのグッズや韓国食材の店、料理店などが立ち並ぶ東京・新大久保。19日夕方、「在日特権を許さない会(在特会)」などによる「ヘイトスピーチ(憎悪表現)デモ」に抗する「カウンターデモ」に参加する人々がいました。
「差別なくしたくて」
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「仲良くしましょう チナゲチネヨ!」と日本語とハングルが併記されたプラカードを掲げる参加者たち。「ヘイトスピーチは許せない。ツイッターでみて、(カウンターデモに)参加するようになった」と声をそろえます。
「私たちは右でも左でもなく、あれ(ヘイトスピーチ)はだめよねという立場です」と説明します。
「だれも抗議の声をあげなかったら差別がまかりとおってしまう。ヘイトスピーチは日本人として許せないし恥ずかしい」と30代のハンドルネーム・タタンガさん(女性)はいいます。
男性(51)は「とにかく何とかしたいと思って」とカウンターデモへの参加の思いを語ります。「子どもが韓流好き。原発事故で声をあげることの大切さを思い知らされたから、ここにもきています」
「デモの時間はお客さんもこなくなるし、影響があります」というのは、商店街で美容関係の店を営む韓国系女性店長(41)。「でも私たちが声をあげると大変なことになるので我慢しているのです」と続けます。「日本人が声をあげてくれて涙が出るほどうれしい。日韓のあいだにある問題はこうしたデモが起きないよう政治家が解決してほしい」と話しました。
ヘイトスピーチ(憎悪表現) 特定の人種や国籍、宗教などに対して、侮蔑的な表現でおとしめたり、差別をあおったりするような言動。ナチスのホロコースト(ユダヤ人大虐殺)を否定するような言動を禁じたドイツなど、法律で規制する国も多い。
竹島問題を契機に、在日特権を許さない会などによるヘイトスピーチデモが毎週末、東京・新大久保、大阪・鶴橋などのコリアンタウンと呼ばれる地域でおこなわれ、問題になっています。