2013年5月18日(土)
赤川次郎氏 育てたいのは想像力
九条の会・おおさか講演会
|
「九条の会・おおさか」は17日、作家の赤川次郎氏を招いた講演会「赤川氏が語る エンタテインメントの中の戦争」を大阪市中央公会堂で開き、会場いっぱいの1200人を超える市民が講演に聞き入りました。
同会呼びかけ人の松浦悟郎氏は、憲法は今、会が発足した2005年と同じような危機にあるが、96条改憲が先行し、かえって「憲法は誰が守るものなのか」が広がり始めていると指摘しました。
赤川氏は、最近の流行小説の殺伐とした風潮にふれながら、「どんなに戦闘シーンを詳しく描写しても、本当の戦争の怖さを描いたことにはならない」と指摘。「想像力」の大切さを説き、「想像力が欠如すると人に頼ってしまう。これが一番危険。想像力を育てることが小説家の役割であり、そういう作品を書いていきたい」と話しました。
宮本憲一・大阪市立大学名誉教授が閉会のあいさつで、「最近の橋下市長の言動は日本人の恥、大阪の恥だ」と辞職を求める運動を呼び掛けると、大きな拍手が起こりました。
参加した大阪市の女性(50)は、橋下市長の「慰安婦」問題での暴言にあきれ、「赤川さんの話を聞いて、やっぱり『想像力』を働かせるということが大切だと思った」と語りました。