2013年5月13日(月)
障害者の裁判参加を
井上議員「手話通訳、公費で」
参院法務委
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日本共産党の井上哲士議員は9日の参院法務委員会で、障害のある人が民事訴訟を利用することが困難になっている現状を取り上げ、障害者の裁判参加の保障を求めました。
障害者基本法は、国や地方公共団体に対し、司法手続きで障害者の意思疎通手段の確保に配慮することや、関係職員の研修などを行なうよう定めています。
井上氏は、最高裁の行う判事や職員への研修が極めて不十分なものだと指摘し、「障害のある当事者を講師にしたり、当事者団体との意見交換を行うべきだ」と強調。最高裁の永野厚郎民事局長は「ご指摘をふまえて検討していきたい」と答えました。
井上氏は、民事訴訟で手話通訳費用が当事者の負担となっていることについて、「裁判を受ける権利が妨げられている」と主張。アメリカでは1978年に手話通訳費用の公費負担を定めており、障害者の権利に関する条約も司法手続きの利用確保を定めているとのべ、「公費負担は国際的流れだ。障害者の裁判参加を保障するため前向きに検討せよ」とただしました。谷垣禎一法務相は「状況をよくみて考えていきたい」と答えました。
委員会は裁判所職員定員法改正案を全会一致で可決しました。