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2013年5月12日(日)

「カジノ」合法化へ動き急

議連が運動を再開

自・民・維新・公・みんな…

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 金銭を賭けてルーレットなどのギャンブルを行う施設である「カジノ」は、日本では刑法が賭博行為を禁じているため設置が認められていません。そのカジノを合法化しようとする策動が日増しに強まっています。(藤沢忠明)


産業競争力会議も「特区」提唱

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(写真)「維新」共同代表の橋下大阪市長がカジノを含めた統合型リゾートを誘致しようとしている大阪湾の人工島「夢洲(ゆめしま)」(奥)=大阪市此花区

 4月24日、国会内で、カジノを中心とした統合型リゾート(IR)整備を目指す超党派の「国際観光産業振興議員連盟」(IR議連、通称・カジノ議連)の定期総会が開かれました。

「必ず実現」

 新聞報道などによると、国会議員約40人を含む業界関係者など約300人が詰めかけ、自民党の細田博之幹事長代行が会長、岩屋毅総務副会長が幹事長に就任しました。それまでの安倍晋三首相、麻生太郎副総理兼財務相に加え、石原慎太郎・「日本維新の会」共同代表、小沢一郎・生活の党代表の最高顧問就任も承認しました。

 細田会長は、冒頭、「参議院選挙明け(の法案提出)を目指して問題を集約し、必ず実現に持っていこう」と訴えました。

 こうした動きに呼応するように、政府の産業競争力会議(議長・安倍首相)は4月17日、東京、大阪、名古屋の三大都市圏を中心とした「国家戦略特区」の創設について議論。民間議員の竹中平蔵慶大教授(元経済財政担当相)は、「アベノミクス戦略特区」(仮称)の創設・推進を提起し、カジノも視野に入れた「統合型リゾート」の形成を要望しました。

具体案詰め

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(写真)「カジノ解禁が大阪を滅ぼす?」と題して開かれた講演会=3月16日、大阪市

 さらに政府は、6月に取りまとめる新成長戦略の目玉の一つとして、カジノ解禁検討を盛り込む方向で調整に入っています。国が区域を指定し、カジノとホテルや会議場などを併設した統合型リゾート施設設置を認めることを軸に具体案を詰めており、外国からの観光客誘致や地域振興の起爆剤としたいとしています。

 カジノ解禁には、議連最高顧問だけあって、安倍首相も前向き。3月8日の衆院予算委員会では、当時、カジノ議連事務局長だった鈴木克昌・「生活」幹事長の「日本もそろそろカジノを解禁すべきではないか」との質問に、「メリットも十分あるなと思う」と答弁しています。

 カジノ誘致をめぐっては、カジノ議連が「被災地復興」と称して仙台にカジノを誘致しようとしましたが、日本共産党の大門実紀史参院議員が国会で追及するなどして、断念させたことがあります。

 一方、カジノ誘致に積極的な「維新」共同代表、橋下徹大阪市長の地元、大阪で、6月9日に「カジノは私たちを幸せにするか? くらしは 街は 経済は」と題したシンポジウムが予定されるなど、反対運動も始まっています。


 国際観光産業振興議員連盟 2010年4月、カジノ合法化めざし、自民党、民主党、公明党、みんなの党など超党派の国会議員によって設立。当時与党だった民主党の古賀一成衆院議員(当時)が会長に就任し、東日本大震災後の総会(11年6月)では、「カジノを復興対策に取り入れるよう政府に提案すべきだ」などと議論しました。ことし4月24日の総会は安倍政権発足後、初めての開催でした。


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