2013年5月9日(木)
川口環境委員長の解任問題めぐり
参院予算委 自公が異例の審議拒否
井上氏が批判
参院は8日、野党7党が出した川口順子(よりこ)環境委員長に対する解任決議案に反発した自民、公明両党が、予算委員会を欠席するという暴挙に出ました。
解任決議案は、川口委員長が参院の同意もなく海外渡航を延長し、委員会を中止に追い込んだにもかかわらず居直っているため、「公正・公平な委員会運営を預かる委員長として不適格」だとして提出されたものです。
自公両党は同日、「解任決議案が理不尽だ」(石破茂自民党幹事長)などと反省もなく、すでに合意していた予算委集中審議を欠席。予定されていたNHKの審議中継も中止されました。
日本共産党など7野党は共同で記者会見を開き、与党の暴挙を批判。日本共産党の井上哲士参院国対委員長は、「選挙で国民から負託された国会議員にとって、国会での公務は最大の任務だ」と指摘。とくに委員長は本会議で選ばれた院の重要な役員であり、環境委員長は原発問題にも対応する重責を担っていると述べ、川口氏の行為は「委員長としての職務放棄であり、これが解任に当たらずして何が当たるのか」と述べました。さらに、自民党が院の許可なく渡航を延長し職務を放棄した川口氏の行為を正当化し、解任決議案を理由に審議を拒否したことは、「二重、三重に国会審議の軽視だ。おごった自民党の姿勢が表れている」と批判しました。
予算委員会は結局、与党が欠席のまま野党だけの出席で開かれました。
これと並行して開かれた与野党の国対委員長会談では、野党側が、国会のルールも審議も踏みにじる自公両党の姿勢を批判。結局、解任決議案については9日の参院本会議で採決し、テレビ中継が中止された予算委の集中審議については、15日に改めて開くことになりました。