2013年5月6日(月)
南シナ海
今月中に作業部会
ASEAN・中国 行動規範策定へ
【ハノイ=面川誠】今年の東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国ブルネイと中国は4日、共同報道発表を通じて、「南シナ海行動規範(COC)」策定に向けた合同作業部会を5月中にタイで開くことに合意したと発表しました。中国の王毅外相がブルネイの首都バンダルスリブガワンで、ボルキア国王、モハメド・ボルキア外相と会談した後に発表されました。
行動規範は、ASEANの一部加盟国と中国の間で続く南シナ海の島しょの領有権争いが紛争激化につながらないよう、法的拘束力を持った行動ルールを定めるもの。中国は消極的な姿勢を取ってきましたが、この2日にインドネシアのマルティ外相と会談した王毅氏は積極的な姿勢に転じ、合同作業部会で局長級協議を始めることで合意していました。
さらに王毅氏は、3日にシンガポールでシャンムガム外相と会談し、行動規範の策定作業について「早期の結論」を目指すことで一致しました。
ASEANと中国は2002年、法的拘束力のない「南シナ海行動宣言(DOC)」で合意し、05年には行動宣言履行のための合同作業部会を設置。ブルネイと中国の共同報道発表は、タイで今月中に同作業部会の会合を開き、「この枠組みの下で行動規範のプロセスをどう前進させるか話し合う」としています。