2013年4月29日(月)
非正規 労働条件改善へ
権利実現全国会議が集会
研究者や法律家などでつくる非正規労働者の権利実現全国会議は28日、横浜市内で集会を開き、非正規雇用の労働条件改善にむけた課題や、解雇・雇い止め撤回をめざすたたかいを交流しました。
講演した早稲田大学の浅倉むつ子教授は、「多様な正社員」として議論される勤務地・職務限定の「正社員」は、典型的な正社員との中間的な雇用形態となり、賃金、処遇に格差ができると指摘。均等待遇が実現されなければ、「多様な正社員」に組み込まれる懸念があると語りました。
龍谷大学の脇田滋教授は、企業が社会保険料負担を逃れるために、社会保険が非正規雇用を増やす要因になっていると指摘。正社員中心の社会保険制度の見直しを考えないといけないとのべました。
各地でたたかわれている「非正規切り」・雇い止め撤回裁判などを交流。マツダ派遣切り裁判を担当した弁護士は、「特段の事情」を認めた判決の意義について報告。資生堂・アンフィニ事件で、原告の池田和代さんは裁判勝利にむけた決意をのべ、日産非正規切り裁判の原告、阿部恭さんは「労働者を差別して解雇することは許されない」と訴え。神奈川労連の代表は、最低賃金裁判の支援を強調し、連合ユニオン神奈川の代表は女性の労働相談が増加し、雇い止めが多くなっていると語りました。