2013年4月27日(土)
下請けいじめにメスを
“消費税還元セール禁止” 塩川氏主張
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日本共産党の塩川鉄也衆院議員は26日の経済産業委員会で、消費税転嫁法案に盛り込まれた「消費税還元セール」を禁止する規定を取り上げました。
塩川氏は「宣伝文句にこだわることが、かえって下請けいじめを巧妙化、潜在化させる」と批判し、「大手流通企業が市場を支配し、納入業者は弱い立場に立たされている。“下請け・中小小売業者いじめ”の構造にこそメスを入れるべきだ」と主張。茂木敏充経産相は「厳正な監視、厳しい取り締まりを行う」と答弁しました。
同規定は消費税5%増税時(1997年)、大手小売業者の「消費税還元セール」で、納入する中小事業者に買いたたきなどのしわ寄せが行われたことを根拠としています。
塩川氏は、当時、消費税を価格に転嫁できない実態に対処したのかと追及。公正取引委員会の杉本和行委員長は97年以降、消費税に関わる指導件数は20件だと答弁しました。
「わずか20件だ。是正してこなかった公取委の責任が問われる」と厳しく批判しました。
消費者庁は、同法案で禁止される広告・宣伝について「『消費税』の文言を用いなくても表示全体からみて消費税と関連付けた値引き」と判断できるものは規制対象になるとしてきました。この日の答弁で「消費税に言及していない広告は禁止の対象にならない」(菅久修一審議官)と解釈変更しました。
塩川氏は「議論の土台が変わる。禁止の区分をしっかり提示すべきだ」と指摘。理事会の協議の結果、政府の見解が文書で提示されることになりました。