2013年4月26日(金)
論戦ハイライト
大門議員の質問 参院予算委
参院予算委員会で25日、「アベノミクス」の問題点をただした日本共産党の大門実紀史議員。実体経済を置き去りにしてマネーゲームに突き進む危険性が浮き彫りとなりました。
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大 門 投機マネーは危険
財務相 実体上げないと…
大門氏は、今の円安・株高が安倍晋三首相の「大胆な金融緩和」発言に乗じ海外投機筋が主導していることを指摘(グラフ)。「実体経済の反映としての株価上昇なら正常だが、投機筋が相場をつり上げるのは金融バブルだ」とただしました。
大門 政府が投機マネーを日本市場に呼び込むというのは大変、危険なことだ。
麻生太郎財務相 実体が上がってこないと、日本経済は強くならない。
ところが、投機筋のマネーをつなぎ止めるために日銀は国債、株、不動産の買い入れ拡大を次つぎとエスカレートさせています。大門氏は、過去の金融緩和が失敗に終わったのも、デフレの原因が低賃金構造など実体経済にあったからだと指摘。購入する国債の量に上限を設けた「銀行券ルール」も停止して国債の大量購入を宣言していることは重大だと追及しました。
大門 国の借金を日銀が肩代わりしていると判断されたら、国債の信用がなくなり、利回りが上がって国民に被害が及ぶ。
黒田東彦日銀総裁 (銀行券ルールの停止は)あくまで一時的な取り扱い。
大門 一時的というが、ここまで大量に買った国債を(市場に)戻せるのか。一気に売ったら(国債は)暴落する。国債の信用が下落するのは時間の問題だ。
大門氏は、「危うい領域に日銀は自ら足を踏み入れた」と警告しました。
大 門 最賃引き上げを
首 相 省庁連携し支援
このマネーゲームでもうけているのは誰か―。大門氏は、わずか5カ月間に100億円以上の株式資産を増やした個人の一覧(1面表)を提示。名だたる大企業の会長、社長ばかりです。
大門氏は、アベノミクス相場の下で、大金持ちはどんどん大金持ちなる一方、庶民は、円安による生活物価上昇に加え、消費税増税、社会保障負担増でトリプルパンチになりかねないと指摘しました。
大門氏は、オバマ大統領が一般教書演説(2月12日、別項)で、「企業にとっては、消費者の財布の中のお金が増える」と述べ、経済対策と位置付け大幅な最低賃金引き上げに取り組んでいることを紹介し、安倍首相に、本腰を入れて最低賃金引き上げに取り組むよう求めました。
大門 日本も首相のリーダーシップのもと、政府をあげて、経済対策として大規模に最低賃金引き上げをやるべきだ。
安倍首相 最低賃金について関係省庁が連携して中小企業や小規模事業者への支援を工夫しながら、労使と丁寧に調整し、その引き上げに向けて努めていきたい。
米オバマ大統領の一般教書演説から
今夜、地球上でもっとも豊かな国において、フルタイムで働く人が貧困な暮らしを送らなくてもよいように、そして連邦最低賃金を時給9ドルに引き上げることを宣言しようではないか。
この単一の措置によって、数百万人の勤労世帯の収入が上昇する。
全国の企業にとっては、消費者の財布の中のお金が増えるということを意味する。多くの人々にとって、政府からの援助に頼る度合いが減るだろう。実際、CEO(最高経営責任者)の報酬が過去最高となっているのに、勤労者の最低賃金が上がるのを何年もまたなければならないという事態はあってはならない。
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