2013年4月26日(金)
統制・競争強化の方針
中教審が教育振興基本計画
中央教育審議会は25日、総会を開き、第2期教育振興基本計画(2013〜17年度)をまとめ、下村博文・文部科学相に答申しました。
第1期計画は改悪された教育基本法(06年)に基づいて08年に策定され、10年間の目標と5年間の具体的施策を示しました。第2期は後半5年間にあたります。
第2期計画は「社会を生き抜く力の養成」「未来への飛躍を実現する人材の養成」など四つの教育目標を立てました。今後5年間に実施すべき施策として、道徳の教科化の具体的な検討▽高校での到達度テスト導入▽国際的な学力で世界トップレベルを目指す▽土曜日の活用促進▽6・3・3・4制の見直し検討▽「メリハリ」ある教員給与体系の確立―など、統制と競争を強める方向を打ち出しています。
また、09年度で3・6%の公的財政支出を経済協力開発機構(OECD)諸国並みの5・4%に引き上げることを目標に掲げました。しかし、教育予算充実の期限目標は設定せず「将来的」課題とするにとどまりました。
一方、下村文科相は中教審に対して同日、教育長に権限を集中し国と首長による教育への介入・統制を強化する「教育委員会制度改革」について諮問しました。年内に答申をまとめ、法制化をめざす考えです。