「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年4月18日(木)

混乱ベネズエラ 市民 選挙結果の尊重要求

野党 抗議続け死傷者多数

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 【カラカス=田中靖宏】ベネズエラ大統領選挙の結果をめぐり、野党側が選挙結果を認めず抗議行動を起こすなか、政府を支持する市民らは16日、全国各地で集会やデモ行進を行い、選挙結果を尊重するよう野党側に求めました。野党側の抗議行動が拡大するなかで各地で多数の死傷者まで出ていることについて、マドゥロ次期大統領は「クーデターを企てるものだ」と批判しました。


 この日は終日、首都カラカスの国会近くのボリバル広場をはじめ、全国各地に地域や職場の与党支持者らが集まり、「選挙結果の尊重を」「革命を守ろう」と声を上げました。

「クーデター計画」次期大統領が批判

 野党のカプリレス候補は敗北をみとめず、「非合法政府に抗議しよう」などと主張。これに呼応した野党支持者が各地で鍋たたきの抗議を続けています。一部は与党や選挙評議会の施設を襲撃。カラカスでは、野党勢力の強い地域で正体不明の集団が投石や火炎瓶で混乱をつくりだしました。地元メディアによると、これらの衝突により全国で与党や選管の幹部を含む7人が死亡し、60人以上が負傷しました。

 マドゥロ氏は同日、「この事態の責任は憲法を無視し暴力を呼び掛けた者にある。彼らの計画はクーデターだ」と批判。ハウア外相は「選挙を通じて得られなかったものを力ずくで得ようとする者は民主主義者ではない」と指摘しました。

 マドゥロ氏は野党の策動を許さないために17日にカラカス市内でデモ行進を行うよう呼び掛けました。また野党側が同日に市内中心部に向けて計画しているデモについては認めないと述べました。

 カプリレス氏は16日、記者会見で「暴力は政府の陰謀だ」などと反論しました。一方、17日のデモ行進計画は撤回することを明らかにしました。

南米各国から支持 米は選管発表非難

 エクアドルのアルブハ副外相は16日、南米12カ国でつくる南米諸国連合(UNASUR)加盟国の正副大統領と外相に対し、19日に予定されているマドゥロ氏の就任式にそろって出席するよう要請。「UNASURはクーデターを決して許さない」と語りました。

 米国務省報道官は「票全体の再集計をする前に全国選挙評議会(CNE、中央選管)がマドゥロ氏の当選を発表したのは理解しがたい」としています。これに対しハウア外相は「内政干渉だ」と非難。アルゼンチンのフェルナンデス大統領は16日、「米国がマドゥロ氏を選挙で選ばれた大統領として認めるよう要請する」と述べました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって