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2013年4月13日(土)

きょうの潮流

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 またまた「指導の一環」です。元Jリーガーのサッカーコーチが生徒に暴力をふるい、傷害の疑いで逮捕されました。クラブの合宿中に中学2年の男子を何度も蹴り、かばった両腕を骨折させたといいます▼このコーチは「ふがいない試合をしたので期待をこめて尻を回し蹴りした」といっているそうです。骨が折れるほどつよく蹴ったのも指導のためだと。体罰がこれだけ問題になっているのに、変わらぬ言い分に気がめいります▼柔道や野球などに比べて指導者の暴力は少ないといわれてきたサッカー。協会が暴力排除の宣誓文に全指導者の署名を義務づけ、専門の窓口を設けた矢先に起きた事件でした。もっと早く対応しておくべきだった、との反省も聞こえます▼いまだスポーツ界にある認識の甘さは、心身に傷を負う子どもを新たにつくるだけでしょう。知り合いのサッカーコーチに聞けば、手は出さずとも見せしめの罰ゲームは日常の光景だとか。彼らにすれば、それも指導の一環か▼この問題は指導者の意識を変えるだけではすみません。世論調査をみても、ある程度の体罰は仕方がない、との意見はまだ多い。勝てば官軍とばかり、全面的にもちあげるメディアをふくめ、見過ごすような空気が社会にあります▼しかしいま、体罰によって選手が成長することはありえない、との声がスポーツ経験者のなかから出てきていることは貴重です。人間の自由な活動の場であるスポーツに、なによりもふさわしくないのが体罰なのですから。


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