2013年4月10日(水)
いじめから子ども救おう
対策のあり方、遺族ら議論
国会内で集会
いじめ問題に取り組むNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」は9日、国会内で集会を開きました。約60人が参加し、いじめなどでわが子を亡くした人たちが発言。「子どもを救えるいじめ対策のあり方」を考えました。
娘をいじめによる自殺で失った小森美登里さんは、真相を明らかにしようとしない学校の対応により「わが子の苦しみの事実を知ることができなかった」と語りました。いじめの相談をされても、どう対応していいかわからない教員は動くことができず、教員間の連携システムも確立せず、子どもたちが死に追い込まれていると指摘。学校中に教職員がいじめ対策で連携できる組織をつくることが必要だと訴えました。
息子が教師の「指導」によって追い詰められて自殺した大貫隆志さんは、同様の「指導死」といわれる事例が多数あるにもかかわらず、事実解明がされず、なくならない状況にあると語りました。
教育評論家の尾木直樹さんは、いじめは加害者の心の問題であり、心が豊かになるような学校にしなければ解決しないと指摘。「人権・愛・ロマン・市民教育」を土台に(1)受容と寛容の精神(2)体罰や尊厳を傷つけるペナルティーは厳禁(3)権利としての子どもの参画(4)市民教育としての法律の学習―を理念とする学校づくりを強調しました。国会議員に対してはいじめ防止の「よい法律をつくってほしい」と要望しました。
各党の国会議員が参加。日本共産党からは山下芳生書記局長代行・参院議員、宮本岳志衆院議員、田村智子参院議員が参加し、あいさつしました。