2013年4月5日(金)
民意に忠実な内閣こそ
衆院憲法審査会 笠井議員が主張
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衆院憲法審査会が4日に開かれ、憲法第5章「内閣」について検証しました。
日本共産党の笠井亮議員は、民意を正確・公正に反映した国会の形成と、その国会が指名した内閣総理大臣が民意を忠実に執行する内閣を組織することを憲法が命じていると指摘。米軍新基地建設推進や労働法制改悪など、国民の声よりも米国や財界・大企業の利益を優先する歴代内閣の姿勢こそ憲法に照らしただされなければならないと主張しました。
自民党の岸信夫氏は「国防軍の最高指揮権が総理大臣にあることを明らかにし、法律に特別の規定がない場合は、総理大臣が閣議にかけないで国防軍を指揮することができるようにすべき」だと主張。維新の坂本祐之輔氏は「より強力な権限をもった首相を生み出す」として首相公選制の導入を強調。みんなの小池政就氏も予算編成権、人事権を首相に集中し、「総理大臣、内閣の権限拡大で真の政治主導を目指す」と述べました。
笠井氏は「政治改革」と称してすすめられた内閣機能強化や小選挙区制の導入・二大政党づくりは民意をゆがめ、第1党有利に虚構の「多数」の国会をつくるものだったと指摘。その結果、わずか1年前後で首相が交代する事態が続いたが、それでもなお首相のさらなる権限強化で民意に背く政治を続けようとすることは許されないと批判しました。
また、笠井氏は、首相や官房長官が国会で憲法96条の改憲発議要件の引き下げを打ち出していることを「権力をしばるという憲法の本質にかかわる重大問題だ」と指摘。96条はときの政治権力が自分たちに都合の良いように憲法を改変できないようにするためのもので、「ときの内閣が、改定の先頭に立つことは、憲法の本質的性格を壊す危険な動きだ」と批判しました。