「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年4月2日(火)

キューバの米軍グアンタナモ収容所 ハンスト拡大

「閉鎖・解放 今こそ」

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 【ワシントン=山崎伸治】キューバにある米軍のグアンタナモ収容所に今も捕らわれている「テロ容疑者」166人の中で現在、ハンガーストライキが広がっています。オバマ米政権に対し、公約通り収容所を閉鎖し、自分たちを解放するよう求めています。

オバマ氏が大統領令

 同収容所はブッシュ前政権下の2002年1月以来、「テロ容疑者」らを収容。非人道的な待遇が国際的な批判を浴び、オバマ大統領は09年1月の大統領就任直後、1年以内に閉鎖する大統領令を発しました。

 ところが議会が「テロ容疑者」が国内外に広まる危険があると反対し、実現していません。同政権は「閉鎖の方針に変わりはない」(ホワイトハウスのアーネスト副報道官、3月27日)としています。

 米法律家組織「憲法権利センター」(CCR)が3月4日付で同収容所のスミス司令官に送った書簡によると、今回のハンガーストライキが始まったのは2月6日ごろ。収容所側が拘束者の個人的な持ち物を取り上げたことがきっかけでした。その際、収容所の通訳がイスラム教の聖典「コーラン」を冒瀆(ぼうとく)したといいます。

少なくとも21人参加

 同収容所のデュランド報道官は3月18日、ハンガーストライキに参加する拘束者の数について「少なくとも21人」と発表。拘束者の支援組織はさらに広がっていると主張しています。

 同収容所を管轄する米南方軍のケリー司令官は20日の下院軍事委員会で、拘束者は収容所が「閉鎖されると大いに楽観視していた」が、オバマ大統領が「就任演説でも一般教書演説でも(閉鎖に)触れなかった」ことに不満が広がったと証言しました。

 拘束者の権利擁護に携わってきたトーマス・ウィルナー弁護士は28日付の米紙ワシントン・ポスト(電子版)への寄稿で、拘束されている166人のうち「半数以上の86人は3年以上前に釈放が決まっていた」と指摘し、米議会によって「幽閉され、外界との接触が断たれている」と批判。オバマ政権に対し、「今こそグアンタナモ収容所の閉鎖に真剣に取り組むべきだ」と求めています。


 グアンタナモ収容所 キューバ南東部にあるグアンタナモ米海軍基地にあり、2002年からアフガニスタンやイラクで拘束した「テロ容疑者」を収容しています。米国のブッシュ前政権は01年9月の同時テロ後、同収容所をはじめ世界各地の施設で「テロ容疑者」を拷問・虐待。非人道的な処遇が国際的に批判され、閉鎖を求める声が広がっています。

図

見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって