2013年4月1日(月)
奨学金全国会議を設立
弁護士・研究者ら「まともな制度に」
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高い学費を奨学金でまかなう学生が増える一方、卒業しても低収入で返済に困難をきたしている人も増えているとして、全国の弁護士や司法書士、研究者らが31日、「奨学金問題対策全国会議」を設立しました。
東京都千代田区の主婦会館プラザエフで開かれた設立集会には、185人が参加。弁護士の岩重佳治さんは、全国会議の設立について、「奨学金返済に苦しむ人の相談・救済活動をおこないつつ、当事者が声を上げる場をつくりながら、真に学びと成長を支える奨学金・学費の制度改革をめざす活動を続けたい」と語りました。
中京大学教授の大内裕和さんが「教育における格差と貧困―奨学金問題から考える」と題し基調講演。「奨学金が奨学金として機能していない。返済猶予・減額免除や有利子奨学金の改善、給付型奨学金の導入が必要だ」と語りました。
当事者が「これは自分だけの問題でない。社会問題だ」と訴え。奨学金制度の実態について「奨学金の会」事務局次長の岡村稔さんらが報告しました。岡村さんは「教育は無償に、奨学金は給付に。その実現のためにみんなで前に進もう」と話しました。
日本共産党の宮本岳志衆院議員が紹介され、「学費無償化は世界の流れです。無償化でなく、給付制奨学金がない国は先進国では日本だけです。いっしょに、まともな奨学金制度をつくらせよう」とあいさつしました。山口清明名古屋市議が、奨学金返還支援制度づくりの取り組みについて話しました。