2013年3月28日(木)

官邸前行動１年　だから抗議し続ける

いい意味で気軽に

（写真）加藤小百合さん

　青森県弘前市で原発ゼロのパレードをおこなっている「子どもたちに核のない未来を実行委員会」代表の加藤小百合さん

　首相官邸前の抗議行動が昨年大きく広がったことで、それまで経験のなかった人たちがデモや抗議行動に参加することへのハードルが大きく下がったと思います。昨年、私たちも原発関連施設がいくつもある青森からこそ声をあげようと、準備に時間をかけて必ず大きな規模のデモにしなければいけないと気負っていました。でも官邸前で毎週行動しているのを見て、毎回そこまで構えずに、いい意味でもっと気軽に、定期的に何度もおこなおうと考えることができて、毎月デモをやることができました。

　原発立地地域というわけでもないのに、東京の人たちが真剣に「原発いらない」と意思表示してくれていることを、とても心強いと思います。

増え続ける初参加

（写真）Ｓｉｎｇ Ｊ Ｒｏｙさん

　福井市で関電前アピール行動を呼びかけているレゲエ歌手のＳｉｎｇ　Ｊ　Ｒｏｙ（シング・ジェイ・ロイ）さん

　昨年７月、関西電力大飯原発（福井県おおい町）が再稼働され、これまでの抗議の行動とは違うことをしたいと思っていました。

　そんなとき、反原連の服部至道さんたちに会い、行動に参加して、女性や子どもも安心して参加し思いを訴えられる場所をつくるというスタンスに共感したんです。さらに立地自治体の人でも参加しやすい行動をしたいと思って、関電前のアピール行動を呼びかけました。

　昨年７月から始まったアピール行動も今週で３８回目ですが、初めて参加したという人が今も増え続けています。これまであまりつながりのなかった嶺南地方と嶺北地方の交流や対話も生まれてきています。

　生まれ育った福井を原発に頼らない街にするため、官邸前行動と一緒にがんばりたいですね。

工夫と勇気の１年

（写真）Ｆｕｓａｅさん

　大阪・関電本店前で抗議を続けるＴｗｉｔ　Ｎｏ　Ｎｕｋｅｓ大阪のＦｕｓａｅさん

　官邸前抗議に触発され、大阪・関西電力本店前に立つ一人です。

　私たち大阪での抗議行動も１年がたちました。全国で反原発の強い声が上がっているというのに、いまだ原発依存から抜けられない原子力ムラの悪しき歴史の根深さを感じています。

　抗議が１年続いたことに、大手メディアは無視を決め込んでいます。そこから形成される無関心や、傍観し続ける世間―。私たちは、しぶとく行動を続けていくことの大切さを感じていると同時に、意識を外に向けていく工夫と勇気を出していく、若い力が必要だと思っています。

　全国に広がった金曜日の夜行われる抗議行動はもちろん、別の方法で訴えている人とも互いに励ましと刺激を分け合いながら、一日も早く、穏やかな日常を過ごせる社会に向かいたい。

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