2013年3月29日(金)
小選挙区制廃止の決断を
比例代表制への抜本改革を求める
志位委員長が会見
日本共産党の志位和夫委員長は28日の記者会見で、衆院選挙制度をめぐる違憲、無効判決が相次いだことを受け、次のような見解を表明しました。
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全国16の高裁で衆議院の「1票の格差」の問題で判決が下りました。すべて「違憲」、もしくは「違憲状態」という判定で、「違憲」が14、「違憲状態」が2という結果です。そのうち二つは選挙自体を「無効」とする非常に厳しい内容となりました。
一連の判決で何が断罪されたのかというと、現行の小選挙区制が憲法に反する重大な欠陥をもっているということが断罪されたと思います。
日本共産党は、いまの小選挙区制法案が国会で審議された1993年から94年の時期にかけて、小選挙区制という制度が、まず「大政党有利に民意をゆがめる」という重大な問題点を持っていることを追及するとともに、1票の格差という点でも、その出発点から2倍を超える格差を持っているという点で、「違憲の立法」だということを厳しく批判してきました。
最初の「区割り」が決まった段階で、90年の国勢調査にてらしても、300の小選挙区のうち格差2倍以上の小選挙区が41もあり、最大格差が2・14倍もありました。
わが党がこの問題を追及すると、当時の政府は、「2倍以内にするのは無理だ、3倍未満だったらいい」ということをいって、これを強引に通したわけです。ここに今日の問題の根本があるということを強くいわなければなりません。
ですから、この問題の解決のためにも、「現行の小選挙区制を廃止する」という決断を行い、民意を最も正確に反映する比例代表制への抜本的な改革を行うべきだというのが私たちの立場です。
日本共産党は、現行の全国11ブロックの比例代表選挙を、定数を増やすという形で480議席のすべてを比例代表にするということを提案の基本としています。
比例代表制への抜本的な改革によって、民意をゆがめるという小選挙区制の最大の問題点が解決され、国民の民意が反映するようになります。
そして、そういう改革をおこなえば、結果として、1票の格差も抜本的に解消されることになります。
試算をしてみますと、定数480として、これを11の比例ブロックに配分するという改革をおこなった場合に、最大格差は1・03倍にとどまります。そこまで格差がなくなるわけです。ですから、この比例代表選挙への抜本的改革は、民意のゆがみという小選挙区制の最大の害悪を取り除くとともに、結果として、1票の平等という点でも、もっとも合理的な解決が得られるものです。小選挙区制をなくす抜本改革の決断をすべきだということを強く要求するものです。