2013年3月28日(木)
「外環の2」 国の事業認可は違法
東京地裁 取り消し求め住民提訴
国土交通省が昨年、地下トンネルで建設予定の東京外郭環状道路(東京都練馬区〜世田谷区間)の地上部で都が計画している「外環の2」街路(練馬区〜三鷹市間、約9キロ)について、一部区間を事業認可したのは違法だとして、沿線住民が27日、認可取り消しを求める訴訟を東京地裁に起こしました。
「外環の2」は当初、外環道の高架に付属して建設する計画でしたが、国と都が2007年に外環道を地下トンネルに都市計画変更した後も、計画が残っています。都は「外環の2」について、沿線区市で住民との「話し合いの会」を進める一方で、昨年7月、外環道大泉ジャンクション(練馬区)付近の約1キロ区間の事業認可を国に申請。9月に国が認可しました。
原告は、国と都が外環道を地下化する理由として、沿線に密集する住宅・商店街の破壊を避けることを挙げていたと指摘。外環道本体の地下化によって「外環の2」は必要なくなった上、沿線住民と廃止を含めて協議している最中であるにもかかわらず、事業認可を進めるのは違法だと主張しています。
記者会見で原告の女性(69)=練馬区=は「(沿線の)石神井(しゃくじい)公園は住民の憩いの場。道路で地下水や景観が壊されることが心配です。近所には保育園・小学校もあり、親も心配で遊びに行かせられなくなる。こんな道路計画は認められない」と訴えました。