2013年3月28日(木)
成年後見訴訟 国が控訴
原告の父憤る “選挙権回復早く”
政府は27日、成年後見人が付いた人は選挙権を失う公職選挙法の規定を「違憲」とした東京地裁判決について、東京高裁に控訴しました。
政府・与党は違憲とされた公選法の規定を見直す方針。
東京地裁は14日、被後見人の女性が選挙権を求めた訴訟で「成年被後見人が総じて選挙権を行使するに足る能力を欠くわけではない」として、女性の訴えを認める判決を言い渡し、控訴期限が28日に迫っていました。
成年被後見人選挙権訴訟で政府が控訴したことを受け、原告・名児耶匠(なごやたくみ)さん(50)の後見人の父清吉さん(81)は27日、取材に「単なる引き延ばしにしか思えず、深い憤りを覚える。選挙権を必要としている人に返した上で、法改正に向けた審議をすべきだ」と話しました。
原告弁護団は26日に記者会見し、「時間稼ぎの控訴をせず、不当に制限された被後見人の選挙権をまず回復させ、その間に必要なら基準作りをすべきだ」と訴え、控訴見送りを求めていました。