2013年3月27日(水)
暮らし壊す物価上昇
佐々木氏が日銀総裁追及
衆院委
|
日本共産党の佐々木憲昭議員は26日の衆院財務金融委員会で、就任後初めて国会に出席した日銀の黒田東彦総裁に対して、無制限の金融緩和を進めてもデフレ不況から脱することができないとただしました。
佐々木氏は、デフレの原因は「GDP(国内総生産)の6割を占める家計所得の低下で内需が落ち込んでいることがベースにある」と指摘。働く人の所得の減少や非正規雇用の増大、社会保障改悪による負担増と給付減をあげ、痛めつけられた家計を温めることこそデフレ不況打開のカギだと強調しました。
黒田氏はデフレの原因について「いろんな要素がある」などとしか答えられず、金融緩和を進めて物価を上昇させることがデフレ脱却につながるとのべました。
佐々木氏は、賃金が上がらず消費税増税などで負担が増えるなかで物価だけが上がれば重大な事態を引き起こすと指摘。日銀のアンケートでも物価が上がると困るという人が増えていることを示し、「インフレ期待」が高まるとうまくいくというが、そうはならないと強調しました。今後、手取り収入が減ると、需要が低下してデフレ不況からも抜け出せなくなるとのべました。
黒田氏は「物価と賃金はほとんど同時に押し上がる」と根拠もなくのべ、「ご懸念がないようにしていく」としか答えられませんでした。
佐々木氏は「国民の暮らしを無視して物価だけ上げる金融緩和をやることは大変危険だ」と批判しました。