2013年3月25日(月)
認可保育園の基準は育ちや命を守るもの
東京・杉並でシンポジウム
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認可保育園不足で待機児童問題が深刻となっている東京都杉並区で24日、シンポジウム「これからの『杉並の保育園』―待機児童問題から認可保育園不足を考える」が開かれました。
主催した「保育園ふやし隊@杉並」代表の曽山恵理子さんは、同隊の活動内容や認可保育園をめぐる親の思いを報告しました。行政不服審査法にもとづく2度の異議申し立ては、抗議という意味合いだけでなく、入園できない理由を知りたい気持ちからの行動だと強調。やむを得ず認可外保育園に入園したり、育児休暇を延長したりした場合は含まれないという、区の待機児童の定義を批判。「認可に入れなかった子どもたちの後追い調査を」と要望しました。
ジャーナリストの猪熊弘子さんは、自身の体験もまじえながら「育児休暇が明けても子どもを預けられない状態がずっと続いているというのは、制度の不備としかいいようがない。働きながら子育てしたいという普通の夢がなぜかなわないのか」と指摘。認可保育園についての国の基準は、子どもの安全面でも欠かせないと強調。「子どもの命を守るために親がもっと声をあげよう」と呼びかけました。
約80人が参加。杉並保育問題連絡協議会会長の伊藤直樹さん(49)は、「住む場所によって子どもの育ちが違っていいわけはない。子どものための保育をと考えれば、国の基準は欠かせないと思う」と話しました。