2013年3月24日(日)
プルトニウム保有44トン
塩川氏“核燃サイクルは破綻”
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日本共産党の塩川鉄也議員は22日の衆院経産委員会で、使用済み核燃料を再処理して燃やす「核燃料サイクル」政策が完全に破綻していることを明らかにし、原発からの撤退しかないと追及しました。
内閣府は、再処理で発生するプルトニウムを44トン(国内9トン、海外35トン)保有していることを明らかにしました。塩川氏は、プルトニウムは核兵器の原料となるもので非核国では日本が世界最大の保有量となっており、利用目的のないプルトニウムの蓄積は国際的な懸念を生むと指摘しました。
そのうえで塩川氏は、MOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物)を燃やすプルサーマル運転もゆき詰まっていると指摘。全国16〜18基の原子炉で燃やすことが前提だが、日本の原発は福島原発事故を受けてほとんど停止し、再稼働できないとして、「大量のプルトニウムが生じる一方で、その利用計画をまともに示せない。『余剰プルトニウムを持たない』という原則から逸脱している」と追及しました。
茂木敏充経産相は「原子力委員会で適切に対処すべき」と責任を回避する答弁。再処理工場も高速増殖炉も頓挫したままなのに、「プルサーマル計画を着実に進めていきたい」「有効利用の観点から必要だ」と繰り返しました。
塩川氏は、英国が再処理工場を閉鎖するなど核燃料サイクルからの撤退が世界の流れと指摘。「福島原発事故も踏まえ抜本的に見直す必要がある」と強調しました。