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2013年3月24日(日)

きょうの潮流

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 海中を彩り、光との合作で幻想的な世界を創りだすサンゴ。いっけん植物のようですが、クラゲやイソギンチャクと同類の刺胞(しほう)動物です。共生植物の光合成と、プランクトンの捕食で生きています▼それが集まったサンゴ礁の別名は「海の熱帯林」。多種類の生き物が、群落のなかで共存しているからでしょう。サンゴ礁は海洋面積のわずか0・2%ですが、海の生物の4分の1がそこにかかわって生きているといわれています▼美しきものは、もろさと隣り合わせの場合が多い。サンゴも水温の変化や紫外線の強弱で生存が左右されるほど。食害にもあいますが、いちばんの天敵は人間。水質の汚染や埋め立て、ゴミの投棄…。どれだけ被害をうけてきたか▼沖縄・名護の辺野古(へのこ)沖にひろがるコバルトブルーの海。それがテレビに映るたび、そのサンゴに思いをはせます。絶滅の危機にあるジュゴンが生息する美(ちゅ)ら海に、新基地をつくる愚かさと怒りとともに▼安倍政権が、とうとうその辺野古沿岸部の埋め立てを、仲井真沖縄県知事に申請しました。県内の全市町村が反対しているなかでの強行です。後ろめたかったのでしょう。不意打ちの提出で、防衛局の職員はすぐに立ち去りました▼施政方針で沖縄の声に耳を傾け、信頼関係を築きながら進めると口にした安倍首相。その舌の根も乾かないのに。繊細なサンゴにも身を守る毒針があります。アメリカとの約束ばかり誠実で、いつまでも沖縄の心や自然を犠牲にするつもりならば、ご用心を。


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