2013年3月20日(水)
農家半減・雇用11万人減
TPP試算 北海道1.6兆円損失
北海道は19日、環太平洋連携協定(TPP)に参加した場合の北海道経済に及ぼす影響をまとめ、1兆6千億円以上の損失を与えるとする試算を発表しました。
2010年の試算では2兆1000億円以上の影響がでると試算されていましたが、今回は政府の新試算と計算方法をそろえ、影響額を再試算したもの。前回の試算では、全世界を対象に関税撤廃になった場合の7品目の影響を試算していましたが、今回はTPP交渉参加11カ国を対象に関税を撤廃した場合の12品目(米、小麦、乳製品、牛肉など)の影響を試算しています。
主に08年度の道内農業産出額をもとに試算した農業産出額は4931億円減少し、壊滅的な打撃を受けることになります。
精米、小麦粉製造業、乳業など関連産業での損失額は3532億円にのぼります。
地域経済の損失額は7383億円と試算しています。
全農家戸数約4万戸のうち2万3千戸が減少することになります。
雇用問題は現在でも深刻な状況の中、11万2千人の雇用が失われる見込みです。
漁業生産の影響試算も農業同様に行われ、アジなど北海道で漁獲されない品目を除き、8品目で446億円の生産額減少、木材製品出荷額は33億円の減少となります。