2013年3月17日(日)
被災地に耳傾けて
みやぎ県民センターがシンポ
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東日本大震災から2年を迎えた16日、宮城県の復興を考えるシンポジウムが仙台市内で開かれました。東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センターが主催し、県内の3地域新聞社が共催。県農協中央会なども後援し、県内各地から約800人が参加しました。
シンポジウムでは、みやぎ県民センターの綱島不二雄代表世話人がコーディネーターを務め、民俗研究家の結城登美雄氏と共催の地域新聞社から2氏が発言しました。
20年近く東北の農山漁村を訪ね歩いてきた結城氏は、互いにきずなを持ち、ルールを作り、自然を上手に管理してきた浜のくらしや文化を紹介し、「人間の姿の見える復興が必要。もっと海辺に生きる人たちの声に耳を傾けなければいけない」とのべました。
三陸新報社の渡邉眞紀専務は、震災で被害を受けながらも気仙沼市大島のみちびき地蔵の絵本の発行をきっかけに広がった人と人とのつながりについて語りました。
大崎タイムス社の今村正誼理事編集委員は「記憶の風化」を懸念。「県内の地域紙として被災地の現状をしっかりと伝えていきたい」と話しました。
急きょ欠席となった石巻日日新聞社の武内宏之常務からはメッセージが寄せられ、被災しながら震災から6日間、発行し続けた手書きの壁新聞が紹介されました。
会場からは「TPPより震災復興を」との声や「子どもの心もケアが必要」などの意見が出されました。