2013年3月11日(月)
国会包む4万人 全国呼応
「原発ゼロ」 政府に迫る
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から2年。東京・日比谷公園、国会前、霞が関一帯が10日、「原発ゼロ」を訴える人波であふれかえりました。「原発ゼロを願う人びとのエネルギーは原発のエネルギーなんかよりずっと大きい」(横浜市から参加した男性)。原発をなくす全国連絡会と首都圏反原発連合(反原連)が大規模な集会や国会請願デモを実施。のべ4万人の参加者は、原発再稼働・新増設など原発を推進する安倍晋三政権に、「原発いらない」「再稼働反対」の声を突きつけました。
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午後5時。国会前で開かれた反原連の「0310原発ゼロ☆大行動」の大集会は時間とともに参加者でふくれあがりました。日本共産党の志位和夫委員長をはじめ各党の国会議員、ミュージシャン、映画監督など多彩な人たちがスピーチし、「福島の苦労を忘れないでほしい。原子力発電をやめよう」(佐藤栄佐久元福島県知事)などと訴えました。
午前11時から日比谷公園で始まった全国連絡会の「東日本大震災復興と原発ゼロの実現めざす3・10東京集会」では反原連のミサオ・レッドウルフさんが、午後1時から日比谷野外音楽堂で始まった反原連の集会では全国連絡会の長瀬文雄さん(全日本民医連事務局長)や、9日に都内でおこなわれた「つながろうフクシマ! さようなら原発大集会」のよびかけ人の一人、落合恵子さんが、それぞれスピーチをしてエールを交換しました。
ミサオさんは「世論をさらに盛り上げ、今年を原発ゼロ元年にするため一丸となりましょう」と語り、長瀬氏は「今日を、日本の原発がなくなるスタートの日にしましょう」とのべました。
さいたま市の男性(26)は「個人だけじゃなく、職場でも誘いあって大勢、原発ゼロに立ち上がってるんですね」と興奮した様子で語ります。
6歳、4歳、2歳の3姉妹を連れて参加した東京都板橋区の女性(37)は「地元の抗議行動も含めてなるべく子どもたちと来るようにしています。原発をなくしてほしいと願う人が、こんなにたくさんいるんだって、感じ取ってほしい」。
反原連がはじめて行う国会請願デモには、全国連絡会の集会参加者も合流。煙霧と強風のなか、ドラム隊を先頭に「原発なくせ」と力強く唱和して行進しました。デモは2時間にもおよびました。
5歳の息子と一緒に参加した東京都立川市の女性(40)は「子どもたちの未来を考えたら、原発は絶対にあってはいけない。この子がおとなになったとき、お母さんたちが原発をなくしたんだと語れるように頑張りたい」と話します。
反原連の大行動には、「さようなら原発1000万人アクション」「脱原発世界会議」「原発をなくす全国連絡会」「経産省前テントひろば」「再稼働反対!全国アクション」の5団体が協力しました。
日比谷公園では同日、「311東日本大震災市民のつどい ピースオンアースステージ」も開かれました。
この日を中心に全国では約300カ所で原発をなくす集会やデモなどがおこなわれます。