2013年3月6日(水)
介護報酬改定 全労連が介護ヘルパーアンケート
会話もできない 収入減った
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全労連は5日、介護労働者を対象にしたヘルパーアンケート結果を発表しました。それによると、介護労働者の訪問時間や収入の減少、利用者のサービスの減少や質の低下が広がっていることがわかりました。
介護保険法と介護報酬が昨年4月に改定され、介護サービスの利用時間が60分から45分に短縮されています。アンケートは、このもとで介護現場の実態を把握するために実施されました。
実施期間は2012年7月から13年1月までで、全国から3738人から回答を得ました。介護労働者の雇用形態別では、正規雇用714人(19%)、パート1274人(34%)、登録1685人(45%)などです。
結果によると、利用者への影響について、サービス内容を制限するようになったと回答した人は63・3%に達しました。「訪問時間が減った」は57・4%で、利用者と「会話をする時間が取れなくなった」が74%でした。
介護労働者への影響について、介護報酬の改定前後での収入の変化をみると、「減った」が全体で36・9%で、登録型では48・1%、パートでは34・3%でした。減少額の平均は全体で月1万5918円でした。収入が減った原因では、「労働時間が減った」が全体で67・6%、登録型で74%でした。
厚生労働省で記者会見した根本隆副議長は「介護報酬の改定が介護労働者、利用者の負担になっている。国の財源を増やす必要がある」と指摘。千葉県で登録型ヘルパーとして働く亀井貴子さんは「労働時間も収入も減った。利用者への援助をしたくても、時間が切れてしまう」と語りました。