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2013年3月2日(土)

左翼圧勝、政権5期目へ

部族間暴力の鎮静化訴え

インド北東部・トリプラ州議会選

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 【ニューデリー=安川崇】インド北東部トリプラ州で2月14日に投票された州議会議員選挙(60議席、任期5年)の開票が同28日に行われ、インド共産党(マルクス主義)=CPIM=などでつくる左翼戦線(LF)が圧勝し、連続5期目の州政権維持を確実にしました。


地図

 トリプラ州選管事務所によると、CPIMが49議席、インド共産党(CPI)が1議席を獲得。LF全体で改選前の49議席から50議席に積み増しました。

 一方、中央政府与党で州野党の国民会議派は改選前と同数の10議席。ただ、連携する地域政党トリプラ先住民族党(INPT)が議席を失ったため、2党合計で改選前の11議席から10議席に後退しました。

 選挙戦でLFは、国境を接するバングラデシュから流入したベンガル人住民と、先住部族住民との融和に努めてきた実績をアピール。特に部族間の暴力を鎮静化させ、経済活動の振興につなげた点を強調しました。

 また、INPTがテロ組織との関連を持っているとして、同党と連携する国民会議派を批判していました。

 国民会議派は「チェンジ(変化)」を掲げて多選批判を展開。また同州の経済発展は中央政府の支援によるものだとして、同党の貢献をアピールしましたが、支持は広がりませんでした。

 CPIM中央委員会は同日、「有権者がLF政府の政策と実績を支持していることが明白になった」とする声明を出しました。

 同州ではLFが1978年に政権に就いて以来、88〜93年の1期を除いて現在まで州与党の地位にあります。選出国会議員(2議席)も96年以来、CPIMが独占しています。


 トリプラ州 人口は約367万人(2011年国勢調査)、面積は約1万500平方キロ(岐阜県とほぼ同じ)。1978年、初めて左翼州政権が誕生。88年に下野しますが、93年に返り咲き、その後は左翼戦線の州政府が続いています。州都はアガルタラ。州公用語はベンガル語と先住部族言語のコックブロック。


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