2013年2月27日(水)
被災地立ち上がるまで
住宅・業者支援 共産党調査団に宮城の首長ら
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東日本大震災からまもなく2年。日本共産党の東日本大震災被災地調査団(団長・小池晃党副委員長)は調査2日目となる26日、宮城県石巻、東松島の両市を訪れ、両市長からそれぞれ要望書を受け取りました。石巻市では、県漁業組合、市商工団体幹部らと懇談し、復興への要望を聞きました。
3600人弱の死者・行方不明者(1月末時点)が出るなど最大の被害を受けた石巻市の亀山紘市長は「市内で約1万3000世帯がいまだに仮設住宅(みなし仮設含む)で不自由な生活を強いられている」と住宅再建の遅れを指摘。さらに「今後は街が復興しなければ雇用確保や商店街の再建は難しい」として、グループ補助金を拡充するとともに、その対象とならない零細業者への支援の必要性を訴えました。
小池氏は「再建の意思あるすべての業者に対する、国の支援の枠組みが必要です。消費税増税、TPPなど復興に逆行する動きともたたかっていきたい」と応じました。
東松島市の阿部秀保市長は、来年からの消費税増税について「家を建てる方に課税されたら生活再建が大変だ」と復興への悪影響を懸念。国民健康保険減免に対する財政支援の打ち切りについては「国の支援がなければ絶対に制度がもたない。被災地が立ち上がるまで見ていただきたい」と強く求めました。
高橋ちづ子衆院議員は「被害が大きい自治体ほど負担が大きくなるのはおかしいと国会で取り上げてきた」と引き続き取り組んでいく考えを伝えました。
調査には、いわぶち彩子参院選挙区予定候補、両市の党市議・候補者らも参加しました。
漁協・商工会議所
「浜の絆を守りたい」「業者の再建を支援して」―。石巻市で宮城県漁業協同組合と市商工会議所を訪れた日本共産党調査団は26日、阿部力太郎漁協理事長、高橋武徳商工会議所専務理事らと懇談しました。厳しい実情と、生業(なりわい)再建に向けた要望を聞きました。
県漁協の阿部理事長は、村井嘉浩県知事が導入を狙う水産特区構想について、「漁業権は私たち漁業者の生産権であるとともに、資源を守る義務も果たしてきた。先祖代々、漁業を生業として培ってきた浜の絆を、水産特区によって、断ち切らせるわけにはいかない」と断念させるまでがんばる決意を語りました。また、被災した漁港の復旧・整備の遅れについて触れ、漁港の種類にかかわらず、岸壁のかさ上げと堤防の早期整備を要望しました。
市商工会議所の高橋専務理事は、「グループ補助金」について、「今残されている最後までグループが組めなかった小さい業者でも、すでにグループを組んでいる所に入る仕組みにできないか」と制度の柔軟な運用を求めました。また、来月で期限が切れる金融円滑化法について被災地だけでも特例で延ばせないかと訴えました。