2013年2月26日(火)
日雇い派遣の解禁主張
丸川氏、厚労政務官の資格問われる
派遣会社の広告に登場
丸川珠代厚労政務官・参院議員(東京選挙区)は、25日付の「日経」に掲載された派遣会社ヒューマントラストの広告に登場し、昨年10月施行された「日雇い派遣の原則禁止」について、派遣会社の要求に応えて見直すべきだとの考えを表明しました。労働分野は丸川政務官の担当。派遣会社に法令を順守させるべき政務官が派遣会社の広告に登場し、施行から半年もたたないうちに見直しを主張するなど政務官としての資格が問われます。
この広告では、丸川氏とヒ社の阪本美貴子社長が対談。阪本氏が、日雇い派遣が原則禁止されたが、「短時日の業務も現実に発生している」と法改定を批判すれば、丸川氏は「ニーズが多いものを抑えるとアンダーグラウンドに潜り労働者保護はさらに難しくなる。そうなってはいけない」とのべ、法改定が労働者保護に逆行するものだと強調。厚労省の研究会で日雇い派遣を含めて議論しているとして「今夏に一定の結論を出して次は労働政策審議会で議論する」と見直しを進めていく考えを強調しています。
日雇い派遣については法改定されたばかりで議論事項に入っておらず、見直しを行うなどというのは事実をゆがめるものです。
日雇い派遣の原則禁止は30日以内の短期派遣を原則禁止するだけで抜け穴だらけのものでしたが、それでも派遣業界は利益低下につながるとして強く反対。丸川氏は国会で原則禁止を批判し、派遣事業は「雇用の安定をもたらす」とのべ、低賃金・不安定雇用を持ち上げていました。丸川氏は派遣業界の政治団体から2010年と11年度に政治団体のパーティー券12万円を購入してもらっています。