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2013年2月21日(木)

低所得者層 すすむ生活苦

総務省「家計調査」から

消費税増税すれば ますます苦しく

実収入減少でも「節約」困難

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 低所得者層は、実収入の減少で、生活費がまかなえない実態が広がっています。

 総務省「家計調査」によると、収入を五つの区分に分けたもっとも低い第1分位では、月額の平均収入が2000年の26万8132円から11年の22万4977円へと4万3000円、16%以上減少しました。

 しかし、所得が低く、ギリギリの生活をしている場合、収入が減少したからといって食費や家賃などの支出を簡単には減らせません。第1分位の世帯では00年の段階で可処分所得に対する消費支出の割合、消費性向はすでに100%を超える104・7%でした。11年には消費性向がさらに拡大し、121・7%となっています。

 可処分所得とは、実収入から税や社会保険料を除いた額のことです。一般に家計の判断で使える金額とされています。可処分所得を超えた部分の消費支出は、預貯金などを取り崩して充てていると考えられます。

 2番目に所得の低い第2分位では、収入の低下ほど消費支出を減らせないため、消費性向は75・4%から80・0%へと4・6ポイントも上昇しています。

 一方でもっとも収入の高い第5分位の平均収入は月額91万146円から84万5604円へと7%ほど減少しています。しかし、もともと家計にゆとりがあったため、消費支出を「節約」することができます。その結果、消費性向は00年の64・5%から63・6%へと0・9ポイント下落。その分だけ預貯金や有価証券の購入など、資産にまわす額が増えたと考えられます。

 安倍晋三内閣は現行5%の消費税を14年4月に8%、15年10月に10%へと引き上げることを狙っています。逆進性をもつ消費税を増税すれば、ギリギリの生活をしている低所得者層の生活はますます苦しくなります。消費税増税を中止するとともに、低所得者層のふところをあたためる施策をとってこそ、家計消費は伸び、日本経済全体がよくなることをデータは示しています。(清水渡)

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