2013年2月20日(水)
大津市議会 いじめ防止条例可決
共産党反対 子ども追いつめる
2011年10月に大津市で市立中学2年の男子生徒が自殺した問題を受け「子どものいじめの防止に関する条例」が19日、同市議会で日本共産党以外の賛成多数で可決、成立しました。4月1日に施行されます。
条例は、子どもをいじめから守るために市が「必要な施策を総合的に講じ、必要な体制を整備」することを責務とするとともに、子どもに対し、いじめを受けたり、発見したりした場合は、家族や学校や関係機関などに「相談することができる」など子どもの役割を明記。保護者にも「いじめが許されない行為であることを子どもに十分理解させる」などの責務を負わせています。
日本共産党の塚本正弘市議団長は反対討論にたち、「内心にかかわることを条例で規定することはなじまない。子どもを追い詰める」と批判。「子どもや教職員、保護者の思いや意見を反映させることに時間をかけ、努力すべきだ」と述べました。
昨年、市議会が行ったパブリックコメント(意見募集)では拙速な条例化に反対する意見が多数寄せられました。全教滋賀教職員組合は13日、「子どもや保護者をしばるような条例制定には反対します。子どもが意見を表明できるような環境整備に力を注ぐことが議会や行政に求められている」と市議会に申し入れていました。
条例はこのほか、市長の付属機関として「大津の子どもをいじめから守る委員会」の設置を規定しています。