2013年2月11日(月)
東日本大震災から1年11カ月
医療費免除 国の措置継続だが…市町村に重い負担
東日本大震災から1年11カ月を迎えました。いまだに厳しい生活を強いられている被災者の切実な要求である、国民健康保険などの医療費窓口負担と介護保険利用料の免除にかかる費用を国が8割負担する措置が、被災者の運動の力で来年度も継続されることになりました。
しかし、残り2割の負担が被災自治体にのしかかり、組合健保などは免除の対象外とされています。本来、国が全額負担すべきであり、被災者の立場に立った対応が求められています。
「仮設では孤独死、自殺者も出ています。医療費の支援は絶対に必要です」。国の責任で被災者の医療費窓口負担などの減免を求め、東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センターが1日に厚生労働省に対して行った要請。参加者らは仮設住宅の被災者らの1万4千人分を超える署名をたずさえ、秋葉賢也厚労副大臣に迫りました。
秋葉副大臣は、「(住居の)移転作業の見通しがつくまではこういう措置は必要だ」とのべ、8割負担の来年度の継続を明らかにしました。
国会で医療費窓口負担と介護保険利用料の減免の継続を再三迫り、要請にも同席した日本共産党の高橋ちづ子衆院議員は、「署名の力を国は無視できませんでした。8割負担の継続は今後への大きな足がかりとなるものです。被災者、自治体の負担は重く、国の支援を求める声は切実です。国はこの声にこたえるべきです」と話しています。(細川豊史)