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2013年2月10日(日)

原子力規制庁元審議官

内規違反が常態化

資料漏えい時 「取り扱い厳重に」

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 原子力規制庁の名雪哲夫元審議官が敦賀原発(福井県敦賀市)敷地内破砕帯調査の評価報告書案を公表前に日本原子力発電に渡していた問題で、日本原電と同席者なしに面会した8回のうち、規制委の内規に2人以上で対応することになっていた面会が5回ありました。原子力規制委員会がホームページに8日掲載した、規制庁が実施した元審議官と日本原電に対する「聞き取り結果」でわかりました。


 日本原電の聞き取りによると、面会した昨年12月11日、14日、21日、今年1月11日、22日の5回は、日本原電が、自社の公開質問状への対応などの目的で面会の約束を取り付けています。規制委の内規は被規制者との面会について、「儀礼上のあいさつ」以外は、2人以上で対応するとしており、元審議官が内規違反を常態化していたことを示しています。

 他の3回について日本原電は、昨年12月3日が初対面のあいさつ、26日と今年1月4日は、年末年始のあいさつとしています。

 また、未公表の報告書案を渡した1月22日の面会で、同月28日に予定された敦賀原発破砕帯調査の専門家チームの会合に「日本原電は出席してもらうことになった」と、元審議官が発言したといいます。しかし、日本原電は同会合に呼ばれていません。

 一方、元審議官は、報告書案を渡した経過について、日本原電から「(報告書案を)見せてほしいと強い要望があった」とした上で、日本原電が専門家チームの会合に出席するのなら「議論の流れ・論点等を理解させることが良いのでは」と考えたことや、報告書案を渡す際、日本原電に「厳重に取り扱ってほしい」と言ったと明かしています。

 名雪元審議官は、旧科学技術庁原子力安全局に籍を置き、防災環境対策室長として、原子力施設等放射能調査機関連絡協議会(全国地方自治体の放射能監視調査研究機関で構成)の総会で施策の説明にあたるなど、「原子力ムラ」の出身です。


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