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2013年2月10日(日)

中南米カリブ海諸国共同体

20年に識字率を100%

キューバで教育相会議、計画確認

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 中南米カリブ海地域の全独立国33カ国でつくる中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)は7日、キューバの首都ハバナで教育相会議を開き、2020年までに地域全体で識字率(読み書きできる人の割合)100%を目指す計画を確認しました。各国が取り組む識字運動を地域全体の計画として推進する構えです。(島田峰隆)


 キューバ政府によると、中南米カリブ海地域には約3600万人の読み書きできない人がおり、55%が女性だといいます。

 現地からの報道によると、教育相らは、すでに国民の90%以上が読み書きできる国は15年までに、それ以外の国は20年までに、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が定めた非識字克服の基準を達成することを目標に定めました。

 奨学金制度の整備や学術交流の充実のほか、国連中南米カリブ経済委員会(ECLAC)の協力を得て、地域内で実践されている非識字克服の運動や公教育政策の経験を各国が共有することも議論になりました。

 キューバのディアスカネル閣僚評議会副議長は同日、「各国の国民が歴史や文化について知識を得ることなしには公正な社会をつくれない」と語り、教育充実をCELACの柱とする姿勢を示しました。

 中南米カリブ海地域では、米国主導で弱肉強食の新自由主義が押し付けられた結果、多くの国が公教育を放棄。学費の高い私立学校に通えない貧困層は最低限の教育も受けられず、今も読み書きできない成人がいます。最近は新自由主義からの脱却を掲げて国民生活を優先する政権が増え、非識字克服に取り組んでいる国も多くあります。1960年代に非識字を克服したキューバに加え、最近はボリビア、ベネズエラ、エクアドルなどが非識字を克服しました。

 キューバは先月末にチリで開かれたCELAC首脳会議で議長国になりました。ラウル・カストロ国家評議会議長は議長国就任にあたり「教育は経済社会発展の基礎だ。非識字は達成可能な目標だ」と述べていました。


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