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2013年2月8日(金)

関電・九電の値上げ 消費者庁、38項目チェック

高額な役員報酬の減額要求

取締役増に疑問も

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 関西電力と九州電力の電気料金値上げ申請に対し、消費者庁が役員報酬などの削減を要求するなど、38項目のチェックポイントを作成、両電力に提示していることが分かりました。経済産業省の有識者会議「電気料金審査専門委員会」が月内にもまとめる値上げ申請の査定案に反映することになりますが、徹底的な審査が必要です。


 両電力が有識者会議に提出している資料によると、役員報酬は、関電が1人平均600万円減らしたとはいえ、約4100万円(2013年〜15年の平均)となっています。九電は、約4900万円から約3230万円(同)に減額しています。

 消費者庁のチェックポイントでは、上場企業(3207万円)や国家公務員(次官級、2265万円)並みにさらに減額するよう要求。九電が、「やらせ」メール事件を受けた「信頼の再構築」などのためとして、昨年6月の株主総会で、取締役の数を14人から17人に増やしたことについては、「わかりやすく明確に説明しているか」と疑問を呈しています。

 関電は、関西経済連合会の会長も務めた秋山喜久元会長ら14人を顧問に、九電は「やらせ」メール事件で引責辞任した真部利応前社長を常勤顧問、松尾新吾元会長、鎌田迪貞(みちさだ)元社長の2人を相談役にしていますが、両電力とも1人あたりの報酬額を明らかにしていません。

 これら顧問らは経営に直接関与していないだけに、チェックポイントは、「原価算入に値するものに限定されているか」と注文をつけています。

 競争入札の割合が低く、関連会社や子会社への発注が46%(関電)、42%(九電)と突出している資材調達については、競争入札の比率を申請内容の30%から60%以上に引き上げるよう要求。「競争入札以外の方法による調達のうち、関連会社とそれ以外の会社とが占める割合」を公表するよう求めています。

 このほか、広告宣伝費・交際費の大幅削減、子会社・関連会社の役員報酬の削減、火力発電所の燃料費の抑制策などを求めています。

 関電は11・88%、九電は8・51%もの値上げを申請、4月からの実施をめざしていますが、消費者、国民の理解を得られるかどうかが問われています。


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