2013年2月5日(火)
学校販売の食品に新基準
米農務省 肥満防止へ制限設定
【ワシントン=山崎伸治】ヨーグルトはOK、アイスクリームはダメ―米農務省は1日、学校で販売するスナックや昼食のメニューの基準案を初めて示しました。学校で販売するほとんどすべての食品について、脂肪分、カロリー、糖分、塩分に制限を設けます。
米国の学校では、スナックや飲料水が自動販売機やカフェテリアで販売されています。新基準は子どもの肥満防止策の一環として、2010年に成立した子どもの栄養に関する法律で策定が決まっているものです。
スナック類は200キロカロリー未満に限定され、販売できるものとして、シリアルバーやドライフルーツ、ヨーグルト、全粒粉を使ったマフィンなどが例示されています。一方、キャンディーやクッキーなどは禁止されます。
飲み物について、小学校・中学校では水か低脂肪乳、100%の果物・野菜ジュースに限定。高校ではスポーツドリンクの販売が認められますが、低カロリーに限られます。
基準案は今後2カ月、関係者の意見を取り入れ、14年度にも実施の方向。ビルサック農務長官は「保護者と教師は子どもに健康的な食習慣を身に付けさせるため努力している」として、新基準はそれに寄与するものだと強調しています。
ただ学校で提供される食品を制限することに、議会保守派などは政府が個人の嗜好(しこう)に介入するものだと批判。一方、家庭で十分なカロリーが得られない貧困層の子どもには学校の食事を制限するのは問題だとの指摘もあります。