2013年2月4日(月)
除染推進 住民参加で
安全・安心・経済復興も
福島市でシンポジウム
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東京電力福島第1原発事故から間もなく1年11カ月となる2日、除染問題シンポジウムが福島市内で開かれました。専門家や自治体関係者らを招き、遅れている除染の推進策などを論議しました。ふくしま復興共同センター(事務局・福島県労連)、県自治体問題研究所、県革新懇の主催です。
パネリストとして、日本原子力学会の藤田玲子副会長、福島県伊達市市民生活部の半澤隆宏次長、二本松市復興支援事業協同組合の安斎一男専務が報告しました。
藤田氏は、住宅や公共施設、農地、森林ごとの除染技術や、仮置き場について説明。除染について、「放射線量の高いところからやり、今後の課題としては森林の除染が(住宅地の空間線量を下げるうえでも)一つの重要なポイント」とのべました。
半澤氏は、市として「根本的対策は除染」と早いうちに認識して態勢をとり、説明会を数多く開き、仮置き場が50カ所以上になったことなどを紹介。「住民が参加していかないとうまくいかない。除染も積極的な住民参加が大事」と語りました。
安斎氏は、地元業者でつくった事業協同組合(154社)が市から受注し、住宅地などの除染に取り組んでいることを説明。「放射線量を測り、下がったことを確認しながら進めている。市民の手で安全安心な市を取り戻すとともに、地元の経済復興にもつながる」とのべました。
参加者たちは熱心に聞き入り、「納得できる話」などの感想が出され、仮置き場設置の経験談もありました。