2013年2月3日(日)
人間尊重の高校教育へ
日高教がシンポ
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日本高等学校教職員組合(日高教)の高校教育シンポジウムが2日から2日間の日程で、東京都内で始まりました。「人間が人間として尊重される高校教育の創造を―学校と地域との共同で夢と希望を語り合える学校をとりもどそう」がテーマ。初日の全体会には全国から教師・高校生・研究者ら約130人が参加しました。
加門憲文・日高教委員長は主催者あいさつで、今回のシンポジウムは、日高教が昨年3月にまとめた「高校教育政策への提言」を深めるための「新たなる高校教育政策・中央フォーラムパート2」として位置づけられるものと紹介しました。
坪井一憲・日高教書記次長は課題提起で、いじめ・体罰問題について「学校づくりの課題と結びつけて解決の展望を切り開かなければならない」と強調。教職員も生徒もゆとりを奪われているなかで、「管理でなく、民主的な学校運営を可能にする学校づくりを」と呼びかけました。安倍新内閣が高校授業料の不徴収に所得制限を導入しようとしていることを批判し、「高校無償化」の維持・拡充を訴えました。
勝野正章東京大学准教授が「高校教育という希望」と題して記念講演。人格形成には他者との深い人間的かかわりの中で「共通のものを自分たちは異なったふうにみていることを知る」ことが必要と指摘。各地での三者協議会の取り組みなどがそうした「公共空間」を学校につくりだしていると述べました。
教師・保護者・高校生を報告者に、高校教育のあり方などについて活発に討論しました。
3日は五つの分科会で討論が行われます。